トムプロジェクト

2020/12/22
【第1426回】

昨日、来月上演する「モンテンルパ」の稽古が始まりました...大和田獏さん、島田歌穂さん、はじめ出演者全員が元気な姿で稽古場に来ました。シライケイタさんはトムでは初めての作・演出です。膨大な資料の中からどこにフォーカスを当てるか、どのように構成し、限られた時間の中でいかに人間ドラマにしていくかなどなど、劇作家の作業は試行錯誤の中から生み出されて行きます。台詞だけで文字を埋めていく作業は、他のジャンルの作品と比べても格段に難しい分野だと思います。ただ書き込めばいいというものではなく、台詞の中に秘められたニュアンスこそが命です。あーでした、こーでしたでは説明台詞になってしまい、本読めばいいじゃん!なんてことになりますから劇作家の苦労は並大抵のものではありません。その命を削って書かれた台詞に、血肉を付けていく作業が役者の仕事です。言葉をまっさらなまな板に載せ、いかに調理していくか?ここが役者の感性、力量が問われるところであります。昨日の初めての本読みとても新鮮でした...ここからの一歩から、初日に向かう過程は、赤子が一人前の人間に成長するもう一つの物語です。

そして、今週24日から「砦」東京公演の幕が開きます。感染が止まらないコロナとの戦いでもあります。先日、キャスト、スタッフ、トムの社員で受けたPCR検査、全員陰性でした。さあやるぞ!と気勢は上がってはいるんですが、なんとかコロナちゃん収まってくんろ...と祈るばかりでございます。

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冬至

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