トムプロジェクト

2021/03/31
【第1464回】

いやいやまいりました...プロ野球開幕したばかりというのにソフトバンクの強さというより層の厚さに、今年もぶっちぎりのリーグ制覇、日本一になっちゃうんじゃないかしらと不安になりました。とてもライオンズのいっぱいいっぱいの戦力と比較すると心配しますがな。逆転されても、いぶし銀みたいな選手が代打で出て試合をひっくり返すんですから余裕すら感じます。我がライオンズも何とか3勝1敗でいいスタートを切りました。ブランドン、若林という新人を積極的に使う辻監督いいですね。金満チームに選手を盗られても若い獅子達が育ってくるライオンズのチームカラーが好きですね。野球は金じゃないんだぞ!というところを見せてくれるだけでも応援し甲斐があるってもんでございます。

いやいやまいりました...厚生省、更生しろ!と叫んでもいまや馬耳東風でしょうな。あきれて言葉が出ませんがな。ほんまに危機感、使命感のない人達がこの国を司っている悲劇です。コロナ感染第四波が来るっていうのにただ単なる傍観者集団。本当に納税者は怒らんといけませんぞ!こんな自然に恵まれた国の春爛漫の季節におっかなびっくり状態で過ごさないといけないなんて情けない話です。

でも、樹木、草花は、怒りを諫めてくれるがごとく美しい光景を繰り広げてくれます。感謝感謝です...

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春の恵み

2021/03/29
【第1463回】

先週土曜日、杉並区善福寺緑地公園に行ってきました。さすがにいつものシーズンに比べて花見客も少ない気がしました。シートを敷いての飲み会禁止の看板が掲げられてるのにも関わらず無視している若いグループも何組か見かけました。こんな輩から感染していくんだろうね。コロナ慣れ、そして何の手を打つことなく一方的に自粛の連呼を呼び掛けるだけの政治、行政に対する諦めからきた行為なのかな...でも、どんなことがあってもひとりひとりの自覚行為がなければコロナの収束はあり得ないということを徹底しなくちゃコロナエンドレス状況は続くに違いありません。

それにしても、現在進行中の聖火リレー、なんとも珍奇な光景にしか映りませんがな...復興の証としてスタートした福島なんぞは笑っちゃいます。走るところだけ整備して、いまだ倒壊し、ままならない町を走りもしないし絵も写さない。おいおい、誤魔化してんじゃないぞ!と言いたい。汚辱に塗れた今回の東京オリンピックを象徴してるようでございます。外国から選手が派遣される情報もなく、日本選手権大会でもやろうとしてるんじゃないかしら?さすがに国も都も気勢が上がらないどころか口数少なくなってきましたね。

開幕したプロ野球の観客の数も驚きました。まあ、声をあげないから少しは大丈夫とは思いますが、あれだけ多くの人達が移動し集まってるんですから危ないなとは思いますが...いずれにしてもコロナとうまく付き合っていくしかこの国の方策はないんでしょうね。こちらも来月から2本の芝居の稽古が始まるのでしっかりと準備してかかりたいと思っています。

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善福寺川緑地公園

2021/03/26
【第1462回】

今日から待望のプロ野球が始まります。昨年よりコロナ感染者が圧倒的に多いのに(昨年の3月25日96人、昨日は1917人)開幕なんて言うのもなんだか複雑な心境なんですが、ここはコロナで閉塞感に陥っている現状にパット明るい灯をともして欲しいもんでございます。おいらのライオンズ愛も70年になります。寝ても覚めてもライオンズ...おまえ仕事よりも家族よりも友人よりもライオンズの方が大切なのか?なんて聞かれたことも多々ありました...でも、おいらの生活のリズムに不可欠なひとつであることは確かです。少年の頃、西鉄ライオンズの選手になることは大きな夢でした。

その夢を未だ追い求めているわけではないのだが、人生の節目節目にライオンズがひょっこり顔を出してきたのも事実です。やはり、西鉄がクラウンライターズ、太平洋クラブに身売りされたときはショックでした。そして、所沢に来たときは涙がチョチョ切れましたでございます。でもライオンズの名前が継続されたので西武ライオンズも応援することが出来ました。この野球シーズンに応援するチームがないなんて、とても寂しゅうございます。野球は本当に奧が深いスポーツです。一投一打のなかにドラマがあり、人生のヒントになるものがたくさん詰まっています。今年はコロナ感染予防の中での開催で鳴り物、声出しも禁止されるのでじっくり野球そのものを堪能できるのがとても嬉しい。昨年は一度も球場に行くこともなかったのですが、今年は改装なったメットライフ球場(西武ドーム)に行ってみようと思っています。ビール飲みながら若獅子の活躍を、そして今年20年目栗山巧選手の2000本安打達成をこの目で確かめることが出来れば言うこと無しですね。今年は優勝しますぜ...頑張れ!頑張れ!ライオンズ!

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ピンクと黄の競演

2021/03/24
【第1461回】

桜も満開で、気分も高揚し、飲めや、歌えや、踊れやの大騒ぎしたいところだが、コロナが立ちはだかり、ましてやこの時期は花粉症でハクション大魔王。鼻はクシュクシュ、目はカユカユ、なんともさえない2021年の春である。新宿で見かける卒業生の晴れ着が何かモノ申したげにも見える。飲食店も営業時間が一時間延長したにもかかわらず、まだまだ普段の日常には程遠いようだ...新宿西口には都庁勤務帰りの人たちに必死の呼び込みをしているのだが、なかなか応じる気配はないようだ。しかも、呼び込みしてる娘さんがマスクもしないで声掛けしてるんだからヤバイ。この娘さんの神経どうなってるんでしょうね?新宿にはホントに世にも不思議な人たちがウロチョロしております。奇人変人も数多く見かけますが、これが新宿の魅力でもありますが、コロナ拡散の時期はやはり浮いちゃうような危うさを感じます。

新宿には花屋さんもたくさんあります。普段であれば、お付き合いのある役者さんが出演している舞台にお祝い花を出すのが通例なのだが、これもコロナ禍のなかではままなりません。付き合いのある花屋さんも苦戦してるのではと心痛めております。飲食店ばかり助けやがって!と怒りの声を方々から聞きますが、為政者はなんら打つ手は考えてないみたいです。何とも憂鬱なこの時期、ちょいと花屋さんに立ち寄り花一輪買い込んで自宅で眺めていると少しは心豊かさを取り戻せるのかも知れませんよ...

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今日の神田川

2021/03/22
【第1460回】

昨日は一日雨で一歩も外出せず...土曜日は桜の開花と共に一斉に街、公園に人が繰り出しました。昨日で緊急事態宣言解除、これまでの状況をみてもなにが緊急なのか今一つはっきりしませんが...あのセメント大臣「マスクなんて暑くなって口の周りがかゆくなって最近えらい皮膚科がはやっているそうだけど。いつまでやるの?」アホ抜かさんでちょうだいな!こっちが聞きたい質問ですがな。旧態依然セメントでガチガチに凝り固まった悪しき政治が幅をきかせてる現状ではやはり自分の身は自分で守るしかありませんな。

雨の休日もなかなかオツなもんでございます。「雨の日には雨の音楽を」というキャッチフレーズでCDを販売している店(雨と休日)で購入した曲はなかなかのもんでございます。寝る前に聴くと、これまたぐっすりと眠れるんですよ。しとしとと降り注ぐ雨垂れとピアノが見事に調和して心身を心地よくほぐしてくれます。昨日は、2020年下半期に芥川賞を受賞した宇佐美りんさんの「かか」を読みました。弱冠21歳、現役の大学生、鮮烈な文体がまるで矢のように綴られていく。中上健次の傑作「十九歳の地図」を彷彿とさせる。

 

降りる駅になって、夕日に焼けた冷やこい風がさあっとうなじのあたりを抜けました。縮毛矯正でまっすぐにしたはずの髪も、こうして汗に濡れるとおくれ毛のあたりには癖がでます。くるりと巻いた髪を指に巻きつっけて、ぐいぐい伸ばしながら乗り換え時間を過ごしました。雲がはやく流れ、唐突に光が散らばったり、また翳ったりします。

 

多感な感性がちりばめられた文章が次から次に繰り出されてきます。時代、人は確実に変化しています。なのに変わらない旧態依然のオヤジたちの政治...どうにもならんですばい!

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六分咲きかな?今日の神田川

2021/03/19
【第1459回】

「たぬきと狸とタヌキ」昨日、越前市いまだて芸術館で無事終えることが出来ました。昨年9月の再開以来4本すべて何事もなく公演することが出来ました。何度も言いますけど、キャスト、スタッフの並々ならぬ努力のたまものだと思います。旅先でも美味しい酒と食べ物を口にしながらその日の芝居の出来なんぞを話しながら寛ぎたいところをぐっと耐え忍んで芝居に集中した結果だと思います。演劇の楽しみの一つに、見知らぬ土地の人たちと触れ合い交流を深めることにあります。大都会ではなく地方の小さな町でキラキラした眼で芝居を楽しんでくれる人たちにどれだけ勇気づけられたことでしょう...東京のお客様の厳しい目に晒されて落ち込んだ役者が、地方の温かい声援で立ち直った話もよく耳にします。地方のお客様の芝居をとことん楽しもうとするおおらかな受け止めが、神経戦で疲れ切った役者の心身を程よくほぐしてくれたんでしょうね。芝居は都会だけの見世物ではございません。全国各地を駆け巡り時間かけての旅芝居こそ芝居の醍醐味でございます。

多和田葉子『ヒナギクのお茶の場合』読了。ドイツ在住の作家だが、なんとも不思議な文体を持った作家である。主人公が哺乳瓶の乳首になったり、平凡な日常がまるで宙を舞い特有な世界に誘ってくれる感覚はハマる人にはたまらんだろうなと思います。知の冒険はコロナ疲れの心身にとてもよろしい旅でもございます。

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おいらも、もうすぐ...

2021/03/17
【第1458回】

桜が咲き始めましたね...この時期いつもだとウキウキするんですが、コロナの影がウロチョロしてて今一つスッキリしないのが正直なところですね。緊急事態宣言21日には解除するみたいですが、またもや新しいコロナ株が拡がっている情報を耳にするとアチャという気分になっちゃいます。こちらも5月に「Sing a Song」「狸の里帰り」2本の公演を控えているだけに、来月から始まる稽古にもピリピリしています。幸いにして、これまでの公演はなんとかみんなの努力とお客様の心温まる支援で乗り切ってきましたが、一寸先は闇なので気を緩めることは出来ません。

まあ、心配ばかりしても折角咲いてくれてる桜にも悪いですから「今年もありがとう!」という気持ちで愛でたいと思います。ウイルスにも災害にも負けず毎年決まって咲き誇る樹木の生命力にニンゲンも学ばなきゃいけませんな...科学の力に頼って進歩の名のもとに突き進む人類に対する愛のある表現だと思います。これから新緑も、あっという間に芽生えてきます。どんな薬よりも、この困難な時期、樹木が織りなす絢爛な世界は我々にとっては最適な特効薬に違いありません。

ただ、満開の桜のもとでの多数の集まりは今年に限って桜に対しても迷惑なことになりますのでくれぐれもお控えくださいませ。

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咲きました!

2021/03/15
【第1457回】

「たぬきと狸とタヌキ」先週金曜日、両国シアターX(カイ)で無事東京公演千秋楽を迎えることが出来ました。昨日は広島県福山市神辺文化会館でも上演しました。怖いくらいに順調に芝居を上演できてることに感謝です。何でもそうですが、一人では何も出来ません。上手く事が運ぶには様々な要素が絡み合っているのが常ですが、この演劇の世界でも同じです。1994年に第一作を創って27年こうやって芝居をやり続けてこられたのも、つくづく人との縁を感じます。誰と出会うかでその人の人生は決まってしまうと言っても過言ではないと思います。夫婦、友人、会社、そして芝居の世界でも同じです。ことに一癖二癖もある人種が集う演劇の世界、一歩間違えば奈落の底に突き落とされる社会です。おいらも感度の良いアンテナをおったてて、時には大胆に、時には細心の注意を払いながらお付き合いしてきたのですが、最終的には信頼関係を築かねば何事も上手くいきません。おいらだって仏様じゃありませんから時には「この野郎...おめえなんて他人様の前に立てる人間じゃありまっせん!」と怒り心頭に達したこともままありますが、ここは心が広いキヨシ君を登場させることによって事なきを得たなんてこともございました。プロデューサーもうまい役者でないと務まりませんことよ...昔取った杵柄で危機を避けられるなんて、何事も体験は無駄にならないということですな。あまりうまい演技だとあざとくなるので、ここはヘタウマ演技の方が効果があるのかもしれませんね。

この芝居、残すは兵庫と福井の2ステージとなりました。無事に終えることを祈るのみです。

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両国にある吉良邸跡

2021/03/11
【第1456回】

今日は東日本大震災から10年...メディアはここぞとばかり連日特集してますが、10年前の3月11日の出来事は、1945年8月15日の敗戦同様、今生きてる人すべてが心して日々忘れてはならないことだと思います。ついつい調子に乗りすぎて上の空になりがちな日常の歯止めにしなければならない啓示だと言うことを肝に銘じたい。自然はことあるごとに人間に懲らしめとして黄信号を提示しているのに、今ある太平楽に安易に妥協してしまう体たらく。こんな大惨事にあいながらも未だ原発に依存しようとしている政治、行政の人達の気が知れない。福島の原子炉、汚染水などなんら解決の道筋は見つかっていません。この事故で故郷を失った人達の思いは如何ばかりか...なにが復興のためのオリンピックか!先ずは未だ先が見えない避難民のためにお金を投資するべきだし、悩み苦しんでる被災者に最善の環境を提供することを最優先にして貰いたい。この10年被災者皆さんの過ごした時間は、想像を絶する葛藤の日々であったに違いない。この気持ちを人として共有できる人がひとりでも多いことを願いたい...そして、その想いが必ず困難な未来にある道筋を与えてくれることを信じたい。

「たぬきと狸とタヌキ」の東京公演も明日の一日を残すのみとなりました。客席50%ながら日々満席状態です。皆さんほぼ満足して劇場を後にしていく姿を見るにつけ、こんな状況のなか芝居をやれることに唯々感謝です。

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公演地の両国界隈

2021/03/09
【第1455回】

昨日「たぬきと狸とタヌキ」の東京公演初日を無事終えることが出来ました。緊急事態宣言が又もや延長されてのなかでの公演だけに関係者全員ピリピリしています。でも、皆さん本当に頑張っています。頑張るってフレーズあまり好きではないんだが、ことコロナに関しては耐えて頑張る以外は打つ手もない状態です。政治、行政はまったくあてにならない処かコロナを政治の駆け引きに使うぐらいの人達だから呆れてしまいます。手洗い、うがい、マスク、必要のない飲食などなど生活者は守ることはきっちりとこなしていますよ...

昨日の芝居も、テンポ良く今の状況をしっかりと見つめた演劇として成立していました。客席を50パーセントにしなきゃならないことは、制作側としてはなかなか辛いところなんですがお客様が喜んで頂ければ嬉しい限りです...緊急事態制限下でも劇場に足を運んでくれるんですから頭が下がります。世の中には、この非常時に「演劇なんてやりくさって...」なんて、芝居屋を悪人扱いにする人達も居るんですから涙チョチョ切れてしまいますがな。

乾いた心身に潤いをもたらすからこそ、無くしてはならないアートでございます。今すぐ効く特効薬でないかもしれないけどジワリジワリ効果を発揮する漢方薬ってところかな。

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春を待つメタセコイヤ

2021/03/05
【第1454回】

またまた緊急事態再延長、政府も知事も耐えに耐えてる人たちに要請してばっかりではございません?たいした対策もしないでお願いばかりでは頭に来ますわ。昨日も税務署に行ったのだが、わずかな年金生活者にも容赦なく税金を取り立てるんですから言っちゃいましたよ。「年金は長年せっせっと貯金したお金じゃないの...それにしても不埒な政治家、官僚なんかに、汗水たらして一生懸命に働いて納めた税金を気持ちよく納めたくないのが本音だよ。」おそらく大半の人が同じ思いだと思います。コロナ対策にしたって、なんでPCR検査を未だに渋っているのか?オリンピックありきで感染者が増えるのを恐れているのは分かるのだが、オリンピックと人の命どちらを最優先させるか子供だって分かります。コロナが発生して1年、あんたら何やってたの?一番大変なときには、むにゃむにゃ幹事長の肝いりでGoToトラベルで感染拡大させ、あんたらは国会閉会なんて体たらく。商売やってる人達は資金繰りで右往左往してるのに、あんたら自ら給与返金なんてしおらしいことする人一人もいませんでしたね。いい加減怒るで!と言っても変わらんでしょうなこの国の体質はと諦めの心境です。ミャンマーよりはましなんて呑気な気持で居たら、いつの間にか同じような国家体制になりますぞ...今年一月に亡くなった昭和史に光をあてた作家でジャーナリストの半藤一利さんも遺言として言っとりました。「日本人は歴史から学ばない」あの戦争だって一部の権力者に惑わされ地獄を味わった。要は一人一人が自立しなきゃいかんと言うことです。ぼけっとしてると悪巧みしてる輩の思いのままになりますがな...気持ちよく税金を納められる未来がこないと浮かばれませんでございます。

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役所の前に立つ像

2021/03/03
【第1453回】

今日も快晴、又、寒さが戻りましたが気持ちの良い一日になりそうです...著名な哲学者の本を2冊ばかり読んでましたが、途中何だか嫌になり中断しました。何が嫌になったかといいますと、この方の文章がすべて頭の中で構築されていて、言葉を巧みに操ることに徹底し万事、屁理屈にしか感じられなくなり、なんだか言葉遊びにつき合ってること自体が馬鹿馬鹿しくなったと言う訳でございます。こんな方に、いくつもの賞を与えるこの国のアカデミック第一主義にあらためてうんざり、がっかり、ごめんなさい。でも、文学の世界では言葉を軽快に操り観念だけで見事なドラマを成立させる世界があるのも確かです。やはり書き手がしっかりと大地に立ち、今まさに生きてる人間の息遣いを肌で感じ言葉にしていく。そうでないと、読者の心には響いてこないのではなかろうか...

と言う訳で、言葉から絵画に目を転じました。スペインをこよなく愛した堀越千秋さんの画集『堀越千秋画集 千秋千万』を眺めながらにんまりしております。彼は2016年10月に67歳で亡くなりました。スペインで一度、日本で二度ほど会いました。彼のカンテも聴かせてもらいました。カンテと言うより浪花節を聴いてる感じがしましたな(ほとんどスペイン人なんですが根っこはやはり日本人)20代後半からスペインに住み始め、スペインの庶民の中に裸一貫で飛び込み、画壇とは無関係に画きまくった無頼のアーチストでありました。文も絵も精細さと奔放さを持ち合わせた、おいらが好きな放浪の画家の一人です。

それにしても、この画集を出版した大原哲夫さんも大したもんです。赤字覚悟で576ページ、厚さ5センチ、重さ2500グラムの本を出版するんですから、ほんまもんの出版者です。この世の中に絶対に残したいと言う信念で成し得た仕事です...確かに二人の熱量がおいらの魂を今一度熱くさせてくれてます...一度きりの人生、悔いのない生き方、仕事せんといかんですばい皆の衆。

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千秋千万

2021/03/01
【第1452回】

週明けの今日は3月1日に相応しい春日和です...梅が咲き誇り、各地の河津桜も満開のようです。弥生という響きも何とも柔らかい匂いがしますね。昨今は花粉症という厄介な代物が出現し、弥生という季語も煙たがられていますが、やはり身に纏った服を一枚一枚と脱ぎさっていく爽快感はこの季節特有のものです。まさしく、軽くなる感覚は心身を解放していき何かが始まる予感さえしてきます。進学、就職、栄転なんて事柄が目に浮かんできますが、昨年今年と、このコロナが立ちふさがり行く手を阻む悪魔のようにも見えてきますが...これも又、自然界の法則をぶち壊したニンゲンの所業なんですから仕方がありませんね。

そして、いよいよプロ野球も始まりますね。昨年はなんと7月からのオープンだったことを考えれば、今年は球春にぴったり、昨日も練習試合をニコ生で見てましたが、なんとコメントの文字が次から次に出てきて肝心の試合の様子がよく分かりませんがな...これもSNSの産物なのかな?一億総批評家の時代ですな。試合は静かに観てくださいなといっても熱狂的なファンはそうはいきません。発散することが観客の定義なんて考えてる人達が居て成立していることも事実ですが、そろそろ鳴り物の応援は止めてくれないかな。敵も味方もいいプレーが出たら拍手、ゲームそのものを楽しむなんて球場になったらいいなとおいらは考えています。昨年は一度も球場に行けなかったので今年は是非行ってみたいと思っています...勿論、改装して観客目線を大切にしたメットライフドームです。

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春薄暮