トムプロジェクト

2021/12/09
【第1560回】

やっぱり太陽の日差しに勝るものはない。昨日が冷たい雨降る一日だっただけにその感慨もひとしおである。昨日の雨で紅葉の葉も随分と落ちたのだが、過ぎゆく年の瀬を惜しむかのようにキラキラと日を浴びた残り葉がなんとも愛おしい。こうやって日々変化する樹々を眺めていると、樹々に羽休めしている鳥も含めて、なんだかこちらが見つめられてる感覚に陥る時がある。樹々は何も喋らないし、鳥も見て見ぬ振りかもしれないけど、何かに見られている感覚は、こちらが見るという能動的な感覚より敏感に感じてしまう。その場にいる時間が長ければ長いほど、時には人との関係性を超えるくらいの想像力をも喚起させてくれる贅沢な時間かもしれない。見ることは見えないものとの限りない対話であり探りあいではなかろうか...お金がかかるわけでもなし、眼をそして全身全霊を目の前に晒しさえすれば新しいものが立ち上がってくるという訳さ...

最近、テレビで「ポツンと一軒家」なるものを観ています。大自然に囲まれ自給自足に近い生活をしている人たちの表情が実によい。そりゃそうだ、田畑を耕し、樹木を愛で薪をくべ五右衛門風呂で汗を流すなんて、日々にストレスが溜まるわけがない。面倒くさい人間関係で命をすり減らしている都会の人たちにとってはなんとも羨ましい光景ではなかろうか...

でも、いざやるとなるとそうは簡単なものでもない。大自然の脅威、限られた食材、人恋しくなる孤独との闘いなどなど...要は、この番組も貴方は今本当に幸せなんですか?と視聴者に投げかけてるんでしょうね。

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まだまだ楽しんで下さいな

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