トムプロジェクト

2022/07/13
【第1639回】

前回に続き「無言館」の話です。2019年に、窪島さんが断腸の思いで閉館した信濃デッサン館が「KAITA EPITAPH(エピタフ=墓碑銘) 残照館」と名称を変え、2020年6月6日に開館した場所に移動、この日は館長不在で閉館でした。この「残照館」は画家村山槐多をはじめ、若くして亡くなった画家の作品を中心に80~100点を展示してあります。

この日はその隣に併設された「豆café enjyu」でゆったりとした時間を過ごさせていただきました。この店を三年前からオープンしたお二人が「無言のまにまに」東京公演を観劇されたこともあり足を延ばしたわけでございます。食育インストラクターの王鷲美穂さんと、せいろと糀&シュクルリール洋菓子店主宰の吉池梨恵さんの素敵なお二人が切り盛りなさるこの店、おいらとっても気に入りました。自然に囲まれた立地条件に加え、二人が繰り出す食のコンセプトにまいってしまいました。地元の食材をしっかりと活かしながら、お客様にいかに喜んでもらえるかの工夫が隅々までいきわたっていることに感動いたしました。

何事もセンス、いや己にどれほどに美学、審美眼を持ち得ているかが問われます。この感性を養う旅は果てしないものがあるとは思いますが、臆せず己を信じてあせらず探訪すればめちゃくちゃに楽しいものです。76年間、様々な体験したおいらが断言します。なんでも見てやろう、書を捨てよ町に出よう、ポジティブに行動する気持ちさえあれば、あとは勝手に血となり肉となり誰にもない自分だけの感性が出来るんじゃないかしら...

ゆったりとした芝生を前にした椅子に座り、特製のかき氷を食べながらそんなことを考えていました。

1639-1.jpg

1639-2.jpg

1639-3.jpg

至福のひととき

<<次の記事 前の記事>>