トムプロジェクト

2023/02/06
【第1713回】

先週末は「モリコーネ~映画を愛した音楽家~」を鑑賞。稀代の映画音楽家エンニオ・モリコーネ、この伝説のマエストロに、弟子であり親友でもある「ニュー・シネマ・パラダイス」を監督したジュゼッペ・トルナトーレ監督が5年の歳月を掛け密着取材し完成させたドキュメンタリー映画である。おいらが大好きな映画のシーンとともに流れるモリコーネの曲がなんと心地良かったことか。「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」「アルジェの戦い」「ウエスタン」「ケマダの戦い」「1990年」「天国の日々」「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」「ミッション」「ニュー・シネマ・パラダイス」「アンタッチャブル」「海の上のピアニスト」などなど上演時間2時間37分、あっという間の時間でございました。考えてみれば、いつまでも心揺さぶられる映画には琴線に触れる音楽が伴走していました。自分の音楽を客観的に見られなくなった時、エンニオは音楽をまず妻に聞いてもらうことを選択すると喋っていました。謙虚で才能溢れたアーチストにも妻という良き伴走者がいたんですね。インタビューを受けるモリコーネ実にいい表情していました。貴方だったら唯一無二の旋律で映画に愛と命を吹き込むことができるはずだと納得した次第です。

唯単なる叙情に溺れることなく、渇いたアバンギャルド的音を交えながら構成していく手法は、彼自身が常に前衛の気持ちを忘れずに曲創りに邁進したからだと思います。いつ聞いても新鮮で最後には泣いちゃいます...2020年7月に91歳で亡くなったモリコーネに乾杯!

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永遠なれモリコーネ

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