トムプロジェクト

2026/09/02
【第2225回】

博多に帰省した時、必ず寄るお店があります。1969年から続く天神南のジャズ喫茶「JAB」

今回も足を延ばしたのですが、いつもの店主が不在でした。新しく変わった40代くらいのマスターに聞いて見ると、1年半前に退職されたとのことでした。地味ながら余計なお世話もすることなくジャズの店にはぴったりの人でした。この店の良いところは、時流に乗ることもなく昔ながらのジャズ喫茶の流儀を貫いている点ですね。このご時世に一杯¥600のコーヒーを飲みながら、いまやなかなか手に入らない貴重な名盤レコードを大音量で聴けるなんてまさしく至福のひとときです。夜もチャージ料なしでお酒を片手にカウンターで読書しながら過ごしている男女の姿も様になりますね。時折、物珍しさで入店しカレーなんぞを食べて去っていく人も居ます。多分、何かの情報で知り覗いたんでしょうが、やはりジャズを主として来ていただきたいなと、勝手にジャズ愛好家としては思っとります。

帰りに新マスターといろいろ立ち話をしたのですが一言「東京に染まらんでくださいね...」なんとも意味深な言葉を掛けられました。上京して62年、もうすっかり東京人になっちゃったことを察しての言葉なのか、まだまだ博多っ子純情の面影を残している感があってのアドバイスなのか...なんとも複雑な思いで店を出ました。

大きく変貌する博多の街、「JAB」みたいな店がいつまでも存在する街でありますように。

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「JAB」店内