トムプロジェクト

2022/04/13
【第1605回】

いやいや90歳からだってやれるんだ!できるんだ!「90歳セツの新聞ちぎり絵」木村セツさんの本、読ませて見させていただきました。2018年末にご主人が亡くなり、2019年元旦から長女の勧めで新聞ちぎり絵を始めたそうだ。1929年奈良に生まれ戦時中は学徒動員、戦後は銀行などに勤めながら三人の子供を育てるという典型的な市井の人。ご主人が入院中に病室に飾ってあったちぎり絵に興味を示したのがきっかけだという。それにしても、これだけの色彩感覚、構図、センス、これらはセツさんが90年間に養われた美意識から生まれたに違いない。ご主人が亡くなる前に発した言葉「いくつになっても勉強せなあかん」という遺言もセツさんの気持ちを大きく動かしたに違いない。

そうなんです!人間死ぬまで学びです。いくつになっても分からないことが次から次へと出現し未知なる旅は果てしない、でもその旅は己の好奇心をくすぐり血肉、いや知肉を湧き立たせるってわけだ。お金を掛けなくたって夢中にさせるものがある人はホンマに幸せだ。

新聞紙をちぎってピカソ顔負けのアートを創っちゃうんだから頭下がります。

ちぎり絵はこれからも続けますか?という質問に

「やめやひん。続けたいですな。これが楽しい。生きがいです。これがないとどうも仕方ないわ、寂しいて。こんなにえらい熱中するもんなかったなあ。テレビもえらい好かんし...これやったら一生懸命やりますわ。妙になあ。不思議でならんわ。これなかったら生きがいないわ。」

いや、シンプルでござりまする。こんな言葉吐きながら健康で長生き出来たら最高ですたい。

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人生まだまだこれからだ!

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