トムプロジェクト

2022/04/18
【第1607回】

先週の土曜日は、半世紀前に一緒に芝居やっていた戦友の芝居を観劇。25歳半ば演劇群「走狗」でテント担いで全国を興行していた仲間です。今回の芝居のタイトルは「命短し、恋せよ少女、赤き唇褪せぬ間に 熱き血汐の冷えぬ間に 明日の月日のないものを」あんたらのあの日あの時の心情そのままじゃん。作・演出、倉沢周平、出演者の一人に小林達雄、二人とも集団の中では過激な人達でしたな。まあ、それだけ芝居に対して命懸けだったんですね。おいらも決して手を抜いてやってたわけではないのだが...唯、他の諸々よりは食べれないけど芝居の世界が面白かったので楽しみながらやっていたというのが本当のところかな。何だか面倒くさくなったらすっぱりと芝居の世界におさらばし海外ふらふらしたと言うことだけ。

それにしても、老骨むち打って終生アングラ役者として舞台に立っている今年78歳になる達ちゃん。その姿見てるだけでなんだか嬉しいです。なんだかんだ言っても己の道を信じて己の好きなことをやってるんですから潔いのではないのかな...ほとんどの人が生活のためといいながらやりたいことを半ば放棄しながら一生を終えるんですから。作・演出の周平も満足に歩けない姿で本書いて演出して一本の芝居に仕上げているんですから大したもんでございます。「走狗」の仲間もすでに3人亡くなりました...後何年、こうやって芝居に関わっていけるのかわかりませんが、今回の芝居のタイトルのように、熱き血汐の冷えぬ間に、明日の月日のないものと、肝に銘じながら生きていくしかありませんな。

おいらも然り。

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ハナミズキ
花言葉「私の思いを受けてください」

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