トムプロジェクト

2020/02/19
【第1310回】

昨日、「Sing a Song」再演の顔合わせ、本読みがありました。2018年2月に上演し、大変な評判を呼び、戸田恵子さんもこの年の第43回菊田一夫演劇賞を受賞しました。この芝居が再演になった理由は、日本そして世界が負に傾きがちなポピュリズムの台頭により混迷を極めていること。一番恐れている戦争への道に進むのではないかという危機を回避するためにも、この芝居は有効な手立てであると言うこと。しかも歌という表現手段として最もわかりやすいことで観客の心情に届き、より表現の自由の大切さを再度認識して頂きたい...どんな高邁な言葉を羅列しても、3分間の歌のチカラの前には足元にも及ばないなんて事は何度も目にしたことがあります。勿論、歌い手の人間性、表現力があってのことですが...そして、台本、演出、キャストのチームワーク、スタッフの支えがあってこその今回の再演であります。再演は同じ事を繰り返しても意味がありません。2年の歳月のなかに当然のことながら社会の状況も、キャスト自身の中に流れる人生観も変化しています。その諸々を糧にしながら新作を創り出してこその再演だと思っています。

世の中、新型コロナウイルスでてんやわんやの大騒ぎ。いろんなイベントが中止になり劇場公演もどうなることやら...その前に、キャスト・スタッフさんが感染してしまったらお話しなりませんことよ。

1310.jpg

梅をみつけた2

<<次の記事 前の記事>>