トムプロジェクト

2022/12/12
【第1694回】

久しぶりに岡林信康の歌聞きました...今時の人は誰?って答えが返ってきそうですね。この歌い手はフォークの神様と上げ奉られ1970年前後に高田渡、加川良、五つの赤い風船などと共に、プロテスト・フォーク、反戦フォークとして若者の間でブームとなった。おいらも、新宿西口広場で夜毎繰り広げられていた集会で反戦の歌声を耳にしてました。立ち止まって聴いていると若いお巡りさんが「ここは広場ではありません。通路ですから歩いてください...」なんて注意勧告を受けていたのを無視すると、いきなり暗がりに連行されました。

不当な扱いを受けたので、おいら抵抗するとボコボコにされました。あやうく新宿署に連行されそうになったのを心優しい年輩のお巡りさんに解放された次第です。この時代の機動隊と若者の対立は激しいものがありました。おいらの友人も何人かは留置所に入れられましたが、そんな光景を見ながらおいらの頭を過ぎったのは、親から仕送りを受けながら大学生活を送る若者と、田舎から出てきた若き機動隊隊員のなんともいえない剥き出しの感情の対立にも見えました。確かに既存の体制、価値観の変化を求めようとする若者の行動は尊いし支持もしたいのだが、卒業するやいなやいとも簡単に体制に繰り込まれいく姿を見るにつけ納得しがたいものを感じた次第です。

 

私たちの望むものは 生きる苦しみではなく
私たちの望むものは 生きる喜びなのだ

私たちの望むものは 社会のための 私ではなく
私たちの望むものは 私たちのための 社会なのだ

私たちの望むものは 与えられることではなく
私たちの望むものは 奪いとることなのだ

私たちの望むものは あなたを殺すことではなく
私たちの望むものは あなたと生きることなのだ

今ある不幸に とどまってはならない
まだ見ぬ幸せに 今跳び立つのだ

私たちの望むものは くりかえすことではなく
私たちの望むものは たえず変わってゆく ことなのだ

私たちの望むものは 決して私たちではなく
私たちの望むものは 私でありつづける ことなのだ

今ある不幸に とどまってはならない
まだ見ぬ幸せに 今跳び立つのだ

私たちの望むものは 生きる喜びではなく
私たちの望むものは 生きる苦しみなのだ

私たちの望むものは あなたと 生きることではなく
私たちの望むものは あなたを殺すことなのだ

今ある不幸に とどまってはならない
まだ見ぬ幸せに 今跳び立つのだ

私たちの望むものは
私たちの望むものは...


彼の歌う「私たちの望むものは」は今聴いても新鮮でございます。

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師走の晴天

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