トムプロジェクト

2024/02/19
【第1858回】

おいらは、やはり詐欺師だった...先週、妻の誕生祝い(古希)で、とあるイタリアレストランに行くことになりました。初めての場所で、スマホ片手に目的地に向かうが、なかなかわからずお店に電話をしました。おいらの声がデカすぎたのか前行く二人のオッサンがおいらを振り返っていました。それにしても二人して振り返ることでもないとは思いましたが...先ずは間違えて一本目の道に迷い込み、ここではないと思い一つ先の道路に出ました。左右確認すると右手にイタリア国旗がはためいており、「この店に間違いない!」と歩き出し店のドアを開けようとした瞬間、おいらの後ろを歩いていた妻が二人のオッサンになにやら問いかけられているので、何しているのだろう?なんとこの二人のオッサン刑事だったんです。妻の話によると、先程のおいらの店探しの電話が、怪しいと感じ追跡したらしい。おいらがオレオレ詐欺の一味で、妻は騙されそうになった被害者女性と思いマークされたというわけだ...おいらが店のドアに立つ姿を指さしながら「夫です...」と答えたところ、二人の刑事はズッコケてしまいました。それにしてもこの二人、どうみても刑事には見えません、職人さんと見ましたね。その辺の服装、佇まい、見事というしかありません。まさしく演技賞もんです...妻に職務質問する前にきちんと警察手帳を見せたんですから間違いはありません。照れくさそうに立ち去る二人のデカ、疑ってスミマセンなんて顔していました。

ここで改めて、おいらはやはり詐欺師風情が拭いきれないなのかと...悲しみべきか、はたまた喜ぶべきか...でも、芝居なんてもの所詮、詐欺師の所業でございます。観に来ていただいたお客さんをいい意味で裏切り、騙すかを常日頃、思考し行動しているんですからね。

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如月の空

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