2024/02/21
【第1859回】
昨日は、トラッシュマスターズ第39回公演「掟」を下北沢駅前劇場で観てきました。ある地方都市の市長選挙を巡る顛末を描いた作品です。日本のどこかで今でも、保守的な人たちと変革しようとする人たちとの闘いは日々繰り広げられているに違いありません。国会で問題になっている裏金なんてものは、地方都市ほど日常化し未だに改められることがなく、未だに続く自民党政権の温床になっていると思われます。
今回の芝居で一番驚いたのは、なんと新劇劇団のベテラン俳優の方々が4人も出演されていること...随分昔の話になりますが、おいらが芝居を始めたころはアングラ演劇が台頭し、その新しい動きに共鳴し、新劇劇団のなかからも反新劇運動がおこりいくつものグループが誕生しました。新劇の体質が持つアカデミック的なものにNOを突きつけた俳優、演出家、作家が古典ではなく今を描く作品を上演し喝采を浴びました。状況劇場、黒テント、早稲田小劇場、天井桟敷などなど、おいらも演劇群走狗なるものに所属し7年間テント担いで全国を駆け巡りました。今まさに大衆と同じ地平に立ち生の肉体を曝け出し吠えていたんでしょうね。
新劇で長い間培われたベテラン俳優さんと若い人たちの競演は見応えがありました。中津留章仁の作品をリスペクトしながら、3時間近くの芝居を成立させようとする姿は、演劇を超えた人間の深い繋がりの感じさせてくれました。どこの世界も年齢は関係ありません。
ミュエル・ウルマンの青春に関するこんな詩があるじゃないですか。
青春とは人生のある期間ではなく心の持ち方を云う。
薔薇の面差し、紅の唇、しなやかな手足ではなく、
たくましい意志、ゆたかな想像力、燃える情熱をさす。
青春とは人生の深い泉の清新さをいう。
おいらももうすぐ78歳、そりゃ体の衰えは日々感じますよ...でも、こうやって今日も目が覚めたら生きてるんだもん...よっしゃ!今日も楽しんでやろうなんて気持ちになっちゃいますね。
トムの支店ではございませんよ