トムプロジェクト

2026/07/31
【第2212回】

一昨日、久しぶりに浅草に行きました。いやまあ、この酷暑の中多くの観光客で賑わっていました。それも半分は外人の方々ですね。この暑さにもめげずレンタルの浴衣、着物を着こんで日本の夏を思いっきり楽しんでいる様にほっこりしましたね。

この日は、「浅草九劇」で朝倉伸二さんと小林美江さんの「ひとり芝居二本立て」を観劇。このお二人はご夫婦で、トムの芝居にも出演して頂いたことがある役者さんです。小林美江さんの演目は「朗独劇」、地元の友人から地域活性のために朗読のワークショップを依頼され、発表会に向けて稽古を始めるのだが、個性豊かな生徒たちに振り回される講師の姿を面白可笑しく演じるヒューマンコメディ。美江さんの明るさとテンポの良さで十分楽しめました。朝倉伸二さんの「サプライズ」、会社帰りに見たYouTubeでの全くピアノを弾けなかった父親が娘の結婚式に向けてサプライズ演奏に挑戦する姿に感動し、愛する娘の結婚式でサプライズを成功させたいと願う汗と涙と情熱の物語です。そのサプライズが、あの名曲「白鳥の湖」をバックにバレエを舞うためにレッスンする姿に大爆笑。朝倉さんの味のある演技を交えながらの舞台はなかなかのものでした。

ふたりの役者さんに共通することは、先ず芝居が達者であることに加えてふたりの人柄。人を愛してやまない気持ちが全身に満ち溢れています。役者である前に先ずは人としての研鑽をどれだけ積み上げてきたか...舞台上では、その人となりが間違いなく出ますから恐いですね。

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浅草駅からの眺め

2026/07/29
【第2211回】

昨日は、8月19日から上演する「沼の中の淑女たち」の稽古初日に行ってきました。この作品は2023年に創り東京、地方公演を巡演し大好評を頂いた演目です。五人の個性溢れる女優陣が舞台上を所狭しと動き回り、観客のハートを鷲づかみにいたしました。

天然で愛しさ溢れる羽田美智子さん、笑いのツボを知り尽くした柴田理恵さん、ミュージカルからシリアスな芝居までこなす阿知波悟美さん、トリッキーな雰囲気を備えた長尾純子さん、ここ最近めきめきとチカラをつけた森川由樹さん、この無敵の五人衆が一堂に会した舞台は面白いに決まってるでしょう!と自信たっぷりのプロデューサでござます。手前味噌ながらおいらがキャスティングしたんですから間違いござませんことよ。

この日は本読みを2回したのですが、皆さんノリノリのハイテンテンション、この日を待ってましたとばかりの現場でした。芝居の成否はチームワーク、どんなに有能な役者が頑張っても役者間の信頼がなければクオリティの高い舞台は生まれません。今回の5人の丁々発止のやりとりを観ていると、再演といいながらも新しい作品が誕生する予感さえしました。勿論、この個性溢れる女優さんを操る作・演出、田村孝裕さんのきめ細かく大胆な采配がよりいっそう面白くしています。

東京公演もすでに完売、8月21日(金)急遽14時の回、追加公演を決めました。見逃すと後悔しますから予約はお早めに!

稽古中に熊本地震発生の情報、被害が最小限に治まることを願っています。

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稽古場前からの眺め

2026/07/27
【第2210回】

先週の隅田川花火大会なんとか無事に開催され江戸の皆さんホッとされたでしょうね。ここ最近、酷暑のなか天候不順でいきなりの雷雨が続いています。今回の花火大会、主催者発表で92万ですから、千葉市や仙台市の人たちが全員集まったと考えれば大変なことですね。そんなところにドカーンと雷雨に見舞われれば大混乱。お洒落に着飾った浴衣姿のお嬢様がそれこそ可哀そうでございます。おいらも随分昔に参上したのですが、満員電車が苦手なおいらは二度と行く気にはなりませんでしたね。朝の通勤ラッシュが嫌で、会社勤めは一生NGと決めたおいらですから。

片や、フランス、スペインの火事の報道、こちらも大変です。ワイン好きなおいらにとってもただならぬ事態でございます。フランスボルドーのブドウ畑が煙に包まれた映像が流れていました。そしてマドリード州南西部で発生した大規模な山林火災、スペインに住んでいたときにこの近くで乗馬の経験があります。乾燥した地域が多く、この気候変動によりサハラ砂漠からの熱く乾いた空気がブロッキング高気圧によってイベリア半島に流れ込んだことが原因らしい。第二の故郷であるスペインの情報はとっても気になりますね...サッカーで世界一になったと歓喜に包まれた空気も今回の火災で一変しました。

元気なうちになんとか、もう一度スペインを訪れたいと思っていたのですが、この世界の混乱のなか自分だけ楽しい気分で旅なんて出来ませんことよ...一日も早く、戦渦が治まり誰しもが安心して日常を過ごすことが出来る日が来てくれることを願う日々でございます。

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新宿南口広場からの眺め

2026/07/24
【第2209回】

今日は若干暑さが和らいだのかなと思いきや、お日様が顔を出すとアッチッチ...そしてこれもまた夏の風物詩であるセミの鳴き声、今はまだ序の口、前座のセミが試し鳴きと言ったところかな。その鳴き声を聞いていると、一昨日の「空飛ぶドン・キホーテ」で満員の観客を魅了した村井國夫、山﨑薫の歌声が甦ってきました。戦場カメラマンとして、世界の紛争地でレンズ越しに被災地の子供たちを撮り続けながら地雷で命を落とした教授(村井國夫)の息子への鎮魂の旅に同行したハナ(山﨑薫)。無事に帰国していれば結婚したはずなのに...そんなストリーの中で語られる言葉と歌、おいらもこれまでいろんな出し物を拝見してきたのだが、今回のようなスタイルはどのジャンルにも属さない舞台ではなかろうか。

村井國夫という、ミュージカル界のレジェンドであり数々の舞台を踏んできた82歳なる一人の人間の生きざまが表現を通して凝縮された立ち姿であった。相手役を担った山﨑薫の凛とした姿も今回の舞台に弾みをつけたことは間違いない。彼女の歌も、これまでミュージカルで数多く観てきた女優さんとは明らかに違う、舞台女優としての矜持を感じた。

こんな素敵な舞台が誕生したときはプロデュサーとしては本望である。そして今回の舞台に関わった多くのスタッフに唯々感謝である。日々、葛藤を繰り返しながら初日を待つ緊張と不安と期待、このスリリングな感覚があるから芝居は止められないかもね...

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さすがの百日草

2026/07/23
【第2208回】

昨日は「空飛ぶドン・キホーテ」満員大盛況のうちに終えることが出来ました。村井國夫、山﨑薫という最強のコンビで世界を旅する歌をお客様に見事に伝えたと思います。「星に願いを」「虹の彼方に」「アメイジング・グレイス」「見果てぬ夢」「ひまわりのテーマ」「ぼくらのゆくえ」(オリジナル曲=内藤正彦・作)などなど、この混迷を極める世界に希望と祈りの曲で会場は心地よい雰囲気で満たされていました。

村井さんの渋く深みある声で語りかけるような朗読と歌は表現者としては最高レベル、82年の人としての年輪を改めて感じさせて頂きました。なかでも「マイウエイ」は彼の人生の歩みに寄り添うような絶唱。

相棒である山﨑薫さんの歌と語りも絶品、まだまだこの世界にはただならぬ傑物が居ることを見せつけてくれました。低音部から会場に響き渡る透き通るような高音、そしてハートが伝わるネイティブな英語、いやいやまいりました。

そして二人に寄り添うように演奏する松永裕平さん。アルゼンチンタンゴの研鑽を積んだリズムと秘めたる情熱をドラマの流れに則した伴奏は見事。激しいタンゴのピアノソロ「エル・チョクロ」が二人の心象を巧みにすくい上げていました。

この猛暑の中で、まさしく一服の清涼剤。この舞台、日本全国の皆さんにお届けできたらプロデューサーとして本望でございます。

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酷暑にめげないゼラニューム

2026/07/21
【第2207回】

サッカーのワールドカップもスペインの優勝で幕を閉じました。それにしても圧倒的な強さ、まったくスキがない今回のチームでした。アルゼンチンもメッシというスーパースターを擁し大健闘してはいましたが、この決勝戦ではまったくもって手も足も出ないという防戦一方の試合展開でした。ブラジルがサッカー王国なんて言われてますが、スペインの熱狂ぶりも半端じゃございません。おいらがスペインに住んでいた時には、サッカーは生活の一部でした。住み始めた時、白黒のテレビを買いチャンネルをひねると(40年~50年前のことですから)ほとんどがサッカーの試合の中継。その時に感じたことは、サッカーってこんなにスピード感があるスポーツだったのかと...日本での試合しか知らなかったので、そのあまりの違いにただただ驚くばかりでした。そして、アンダルシアの村の畑で拾ってきた子猫の行動にも目を白黒させられました。サッカーのテレビ中継が始まると、おいらと一緒に観戦するのはいいんですが試合が伯仲してくるやいなや、テレビの画面に進み前足でボールに触ろうとするんですから、何じゃこれ!この子もさすがにスペインの血が流れているに違いないと確信した次第です。

昨日は、明日上演される「空飛ぶドン・キホーテ」の最終稽古に行ってきました。村井國夫さん、山﨑薫さんの歌声と語り、松永裕平さんのピアノが、この連日の猛暑の中での一服の清涼剤になること間違いなしの仕上がりぶりでした。

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梅雨明けの空

2026/07/17
【第2206回】

よくもまあ国民の皆様もおとなしくしているもんですね...今日の国会で「国旗損壊罪」「皇室典範改正案」が次々と議決されていく。今真っ先にやらねばならないことは物価対策ではないだろうか。そして中東紛争に向けての外交などなど、まったくもって優先順位が逆でございます。日々、物価の値上がりに悲鳴を上げ、給料も上がらない中小企業で働く人達の失意に対し政治はなにも応えていないと思う。与党も野党もまったくもってパットしませんな、数の力で少数権力者の政治理念を実現したいために突き進むこの国の姿にただただ呆れかえるばかりです。

そして最近、防衛省の子ども向けパンフレット見てビックリしました。日本周辺の複数の周辺国が脅威として描かれ、自衛隊をヒーローとして描かれています。確かに日本海に面したすぐ近くに日本と異なる主義主張を唱える国が存在することは確かです。しかしながら、まだ世界を熟知していない子どもたちに、敵と味方という単純な二元論と恐怖心を根付かせる印象操作のように感じる。これまでたいした外交努力もしないで、いきなり子どもたちに対し、戦って身を守るしかないという条件を刷り込むのは、対話で争いを解決しようとしない大人の諦めを未来に押しつけているようにも見える。確かに、この国の置かれた立場は微妙な立ち位置にあるのだが、恐怖心を煽れば煽るほど、他者を排除しようという軋轢の思考が募るばかりだ...いざ一大事になると真っ先に逃げ回るのは政治家、あの大戦の時に満州から在留邦人を置き去りにし真っ先に帰国した軍人のように。

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梅雨明けはまだかな

2026/07/14
【第2205回】

先週の週末は新作の準備で久しぶりに博多に行ってきました。街は博多山笠一色、博多祇園山笠は一般に広く知られている聖一国師が仁治二(1241)年、疫病退散のため施餓鬼棚に乗って祈祷水をまいたのが始まりという説。おいらも子供の頃一度だけ参加したことがあります。水法被に締め込み姿、お尻が丸出しになるのでチョイと恥ずかしかったですばい。お尻におできなんかできたらそれこそ仮病使って休む子もいましたね。勿論、その当時は女人禁制のお祭りだったんですが、こんな時代ですから女性もちらほらと参加していました。7月12日は、15日の本番追山に備えての追山ならしの当日だったんで、ほんまに65年ぶりくらいの追山体験でした。博多の人間は、昔から山笠のために生活してるなんていわれており男にとっての晴れ姿。おいらは残念ながら、そんな心境になったことがないどころか野球と映画に無我夢中になっとりました。なんとなくあのしきたりなんてものが嫌だったんでしょうね。こまかん頃から、家を飛び出し自由気ままに生きることが楽しくてしょうがない性分ですから仕方がないことです。

でも、こんなお祭りが今なお継続されてることは喜ばしいことだと思います。これも平和あってのこそ...祭事の絶滅はそれこそ世界の終わりです。

それにしても、博多の街も様変わりしています。たくさんの新しいビルが出来、昔ながらの庶民が気安く集う場所が壊されていく風景を見るにつけ、なんだか大切にしていた心の情景までが喪失していく思いです。

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博多山笠追山ならし

2026/07/10
【第2204回】

我が故郷、福岡が揺れている。福岡県議会で議長と副議長を務めた県議2人が、就任前に自民党県議団の幹部の要求に応じ、多額の現金を支払ったと証言。福岡と言えば昔から気性が荒っぽいヤクザもんがごろごろしとりました。暴力団の抗争も日常茶飯事、安心して住めるところとは言い難いですね。そんな土地柄ですから政治の世界でも決しておかしくないでしょう。なんと言っても、あの黒いハットがお似合い?の自民党副総裁の地盤ですからね。この一族が経営する企業の看板を福岡に行くとやたら見かけます。この一族に反旗を翻したらいかなる末路が待っているのか...なんだか東映ヤクザ映画に出てくるシーンを彷彿させますが、現に今回の報道を見れば昔からなんら変わっていないと思わざるをえません。

そして、又新たな事実、現福岡市長が2010年の市長選初出馬が決まった直後に、当時知らない議員から呼び出されて金銭を要求されたとのこと。選挙活動費とかの名目で5000万円をもってこいと恫喝され、現ナマなきゃ家売ってこいなどと言われたそうだ。これまたヤクザの手口ですな。こんな人達が県議会、市議会を牛耳ってるから、いまだ博多にはちゃんとした芝居小屋がないんですね。おいらも十数年前に、当時の市長に直談判で芝居に相応しい300~500人収容の劇場を造って欲しいと市庁舎に乗り込んだのですが未だ実現していません...そして今度は、福岡県知事と議長らのパリ視察に5000万円。その疑惑の質問に、当事者が視察を旅行と言い間違える始末。本音がポロリと出た笑えない瞬間でございました。

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風なくも 匂いを放つ 垣の百合

2026/07/08
【第2203回】

先週の土曜日は西日暮里に出かけました。下町であるこの地は、江戸時代には江戸で暮らす庶民の行楽地としても有名で、日が暮れるのも忘れるという理由で "ひぐらしの里"と呼ばれていた経緯があります。唐十郎さんの作品にもこの辺りを舞台にした作品が数多くあります。改札を出ると雑多な大衆居酒屋が密集しています。その一角に、何故か本格的スペイン料理とフラメンコライブが楽しめる老舗の「アルハムブラ」があります。なんと1971年の創業の老舗、西日暮里の大衆的な雰囲気とスペイン下町で見かけるタブラオ(フラメンコ&ディナー)がある土地とがどこか似通った雰囲気があります。

この日は長き友人であるグラシアス小林率いる舞踊団の公演を鑑賞。30年間のスペイン生活を経て東京に舞踊団を構えて来年で25年になるそうだ。元々は青年座の俳優でしたが、日本を飛び出しスペインの地でフラメンコダンサー、俳優、プロデューサーなどマルチな活動を経験したものを財産として次世代のフラメンコダンサーを育てています。彼の規制の価値観にとらわれない発想を若い人たちが受け継いでいけば日本での新しいフラメンコが誕生するのでは?と楽しみにしています。

この日ラストに登場したグラシアス小林、今年78歳になる身体からは肉体の衰えを感じながらも"フラメンコは己の生き方そのもの"と言いきる彼の哲学が漲る凛とした舞姿はさすがでした。表現者にとって年齢なんぞは関係ありません、命ある限り邁進するのみでございます。

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生涯現役

2026/07/07
【第2202回】

今日は七夕、空の星・織姫と彦星が年に一度会える日といいいますが、さすがに昨今の世の中の現状を憂いた話になるに違いありません。

生後18か月のときに高熱が原因で視力と聴力を失いながらも、世界平和運動に生涯奔走したヘレン・ケラーさんが、もし3日間だけ視力が与えられたらどんなことをしたいとの問いにこう答えました。まず自分を支えてくれた大切な人たちを見たい。翌日は人類のこれまでを見るため博物館や劇場を、3日目は働く人を見るため大都会を訪ねたいと。

五体満足な身体で生まれながら、ただ己の欲望を満たすために戦争を仕掛ける権力者、利権優先のために政治家になる輩、地球環境を無視し会社の利益のみを追求する経営者、こんな人たちがトップに存在する限り世の中が良くなるはずはない。トップに立つ人間が弱者の視点で思考し行動した時にはじめて豊かな社会の扉が開かれると思います。

あのトランプ、今話題のワールドカップサッカーにも口を出し、レッドカードで出場停止なった選手を出場可能にしたのですが、残念ながらベルギーに負けちゃいました。権力を乱用しても神様はちゃんと見てらっしゃいますよ...裸の王様トランプが、きっとそのうちに身の丈に合ったところに落ち着くのも時間の問題だと思いたいものですね。

そして韓国。サッカーの試合で負けたことから思わぬ展開、この国の政治も含めてなかなか理解できないことが多々あります。考えてみれば、アメリカとソ連による代理戦争によって引き裂かれた国家の残滓が影響してるかも知れませんね。

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雨あがり 百合のしずくに 光さす

2026/07/03
【第2201回】

梅雨明けはまだですが来週末辺りから本格的な猛暑が襲来しそうです。

おいらの新宿地回りも60年経ちますが、あちこちの再開発工事で新宿もだいぶとっちらかっていますね。新宿のシンボル的存在であった東口前のアルタビルもすっかり解体され寂しくなっちゃいました。「笑っていいとも!」に出勤するタモリさんも何度も見かけました。車からとぼとぼと歩く姿はごく普通のおじさんで、本番になるとエンジン全開、自然体を演じながらタモリスタイルを連発するところがさすがだなと感じました。このビルの裏にあったジャズ喫茶「DIG」は、おいらの読書室でもありました。その後、移転してオープンした「DUG」も先月の26日に閉店。このふたつの店で聴きまくったジャズの名曲、おいらの青春の伴走者でもありました。変わらないものの代表格が紀伊國屋書店ですね。本屋さんが次々と消えていく中、この書店だけはいろんなアイディアを出しながら新宿文化の屋台骨になっています。そして何よりも紀伊國屋ホールの存在は大きいと思います。芝居屋にとって、いつの日かこのホールの板の上に立ちたいというのが、双六で言うところのあがりでした。今でこそ幾多の演劇賞がありますが、この書店が1966年創設した紀伊國屋演劇賞は今でも演劇人にとっての憧れの賞です。

今尚残っているのは、伊勢丹、天ぷらのつな八、寄席の新宿末広亭、カレーの中村屋(建て替えて無粋になっちゃいました)そして今や外人観光客の人気スポットになった新宿ゴールデン街...時代と共に変化するのは自明の理、若い頃芝居やっていた時に、こんなセリフを喋ったことがありました「変わらないもの、それは変わろうとする意志だ」。つまり環境や状況、感情や人間関係は変われども、前に進みたいという気持ちだけは、何度折れてもまた立ち上がろうとして、結果的にその人の核として残り続ける、ということなんですね。

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新宿東口アルタ跡地

2026/07/01
【第2200回】

今日から文月、いよいよ夏本番ですね。又もや、猛暑の予感がしています。

6月28日においらが住んでいる杉並区長の選挙の結果が出ました。現区長であった岸本聡子さんが圧勝、自民推薦の候補に2倍以上の差をつけました。再選を決め、陣営関係者と喜びを分かち合う人達のほとんどが女性ってところがいいですね。古い体質がいまだに抜けきれない政治の世界で、利益誘導だけを考えているオヤジたちが祝っている光景にうんざりしていただけになんだか嬉しい気分になっちゃいました。岸本さんは今回の選挙でネット選挙のありかたにも一石を投じました。資金力とアルゴリズムに左右される選挙を変えたいということで、ユーチューブなどの有料広告を一切使わず、公開討論会、座談会にすべて出席し、顔を合わせて政策を議論する場を優先しました。政党からの推薦や支持も一切受けず政党色をなくしたのも良かったですね。今の政党政治家にロクな人いませんからね。今の国会の運営を見ていても、この人達どこ向いて政治しているんだろうかと?日々腹立たしい思いをしています。つまるところ選挙に勝つことを優先し、物価高に悲鳴をあげている庶民のことは後回し的なやりとりが続いています。

それにしても今回の選挙、杉並区民の良識にほっとしました。いつの時代もこの良識ってやつが最後の砦となって、住民が主権を持つデモクラシーが維持されるんですね。

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杉並、大宮八幡宮