トムプロジェクト

2026/09/18
【第2232回】

宮本輝著「骸骨ビルの庭」読了。宮本輝氏の小説は昔から好きで前からたくさん読んでいました。その中でも一番印象に残っているのが「泥の河」、小栗康平監督による映画もおいらの日本映画ベストテンの中に入るくらいの傑作でした。今は亡き田村高廣、そして藤田弓子さん夫婦、そして泥河に浮かぶ小舟で身体を売る加賀まりこさん、それを見つめる少年のシーンはいまでも鮮明に覚えています。人が生きることの切なさと切実さが白黒の画面を通してヒリヒリと伝わってきました。

今回の作品の主人公は47歳の男性、八木沢。25年勤めた会社を辞め、骸骨ビルと形容される立ち退き物件に住み着き、そこに住まう住人たちとの三ヶ月間交流する中で、戦争孤児たちの思いを感じ取っていくという話です。戦後の混乱期とその時代に翻弄される人達の描写が話の展開に上手く絡み合って一気呵成に読み進んでしまう。彼の作品の特徴として最初は現在の話のはずなのだが、いつの間にか過去の思い出へと転調していくその下りが実に巧みである。現在と過去の文章を時には言語を飛躍させながらドラマに構成していくまさしく職人技。

なんだかすっきりしない天気が続いていますね...折角の連休、商売であてにしていた人、思い切り連休で飛び跳ねを楽しみしていた人、自然界は非情にもその感情を逆撫でもするかのようにいろんな表情をしながらニンゲンに問いかけてきます。

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ニャンともおかしな天気?

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