トムプロジェクト

2022/06/20
【第1630回】

先週の週末は、劇団桟敷童子「夏至の侍」を観劇。久しぶりの青空で、錦糸町から「すみだパークシアター倉」までの徒歩15分の道程は、途中、大横川親水公園の紫陽花も色鮮やかで気持のいいものだった。墨田区の下町情緒に似合う劇団が桟敷童子である。今回も九州の小さな町の金魚屋さんの話だ。いつものような大がかりなセットの中で劇団員がのびのびと動き様はいつ見ても気持ちが良い。

今回のゲストは音無美紀子さん、若い俳優陣に混じっても違和感がないどころかなかなか馴染んでいましたよ...大病もしながらもいつも前向き、演技に対しては妥協することなく真摯に向き合う女優のお手本みたいな方である。トム・プロジェクトでも、すでに3本の作品に出演して貰っている。2014年に初演した「萩咲く頃に」は7年間上演し、2019年の作品「風を打つ」は今年9月~10月に再演が決まっている。確かな演技と清潔感、そして華やかさと庶民性を兼ね備えた存在感のある立ち姿に多くの観客は魅了される。

ベテランの俳優さんが出演したくなるのが劇団桟敷童子、代表である東憲司さんの描く世界と心底から芝居が大好きな俳優陣の魅力に惹かれてしまうのも分かる気がします。

この世の中の流れと同様、すべてがお洒落で合理的になっているなか、頑なに人間臭さをモットーに演劇活動を続けるこの劇団には、おいらとしては応援し続けたくなっちゃいますな。いくつになっても、目線はいつまでも少年でありたいから...

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大横川親水公園のアジサイ

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