トムプロジェクト

2022/08/02
【第1646回】

これだけ暑けりゃフラメンコがお似合いだとばかり、東京芸術劇場で北原志穗フラメンコリサイタルに出かけました。スペインの灼熱の太陽の下、嗄れ声のカンテと、叩きつけるギターの音色で踊り狂うダンサーのしたたる汗を見る度に、これぞスペインという光景を何度も目にしたおいらにとってはたまらん祝祭の出来事でございました。

今回のリサイタルは、アートを重視するよりも沢山の子どもたちと一緒にスペイン的なるものを楽しもうという意図で企画されたものでした。フラメンコをどのように解釈するかは人それぞれだと思いますし、要は理屈ではなくフラメンコなるものを楽しめじゃいいじゃんとおいらは思います。アンダルシアに住んでいたおいらが知ってるフラメンコは、居酒屋で三々五々集まった酒好きなおっちゃん、おばちゃんが自然発生的に歌い出し踊り出すってなわけで人にどう思われようなんて気持はさらさらありまっせんでした。

今回も舞台に出て表現することが楽しく嬉しそうな子どもたちの身体がキラキラしてたことこそがスペインそのものだった気がいたしました。

もう随分とスペインもご無沙汰しています。先日もNHKBS「世界ふれあい街歩き」でアンダルシアをやっとりましたが、町の住民さん変わらず他人に耳を傾けず自分の主張を嫌味なく楽しく話してました。今日一日が良ければすべて良し!この心意気で生きてりゃ人生まあ捨てたもんじゃございませんことよ。

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こんな時こそ、大地にしっかり根を張って!

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