トムプロジェクト

2026/08/05
【第2214回】

いや、ここ数日は秋の気配すらする心地良い日が続いています。熊本の被災者の人たちと変わりたいくらいです。それにしても、この地震大国のケアの貧困さにはいつもながらガッカリしてしまいます。これだけ体験、経験しているのに事前に備えを怠っているとしか思えない。防衛予算が増大しているのに比べ、災害に対する意識があまりにも低すぎるこの国の政治、行政のシステムが露呈しているのに、いまだ鈍感な人たちに呆れかえっています。

村上春樹の新作「夏帆」読了。不可思議な感覚で、謎だらけ、そして恐ろしくすら感じるのに、今までの作品に比べ文章が読みやすく、一気呵成に読んでしまいました。無気味な気配を随所に挟みながら、読者の想像力を喚起させる手法は相変わらずだが、今回の作品ほどその想像力を揺さぶる範疇が広範囲でなんだか恐怖さえ感じてしまう。ファンタジーなのに、バイオレンス、その相反する領域を手玉にとる作者は、やはり只者ではない。精神の健康と不健康って何だろうなんてふと物語から個人的な思考に移行していくところも村上作品の魅力のひとつ。そして一体何を基準にして本当の事と幻想とを区別しているのだろう...
村上春樹は小説を書く時、あらすじなど考えないで書くそうです。即興に近いのでしょう。彼が音楽、特にジャズの愛好家であることから分かるような気がします。物語を描いている時、その描いている中で生を感じ取り、その景色を瞬時に垣間見ているのだと思います。まさしくジャズの演奏スタイル。ただの創作物ではなく、ある意味リアルな現実、その辺がこの作家が万人を魅了する所以なのかもしれませんね。

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ちびっ子盆踊り

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