2026/08/21
【第2220回】
「沼の中の淑女たち」、昨日で2ステージ無事終えることが出来ました。初日はさすがに役者さんも緊張するのは当たり前でございます。どんな名優であろうとも人間なんですからね。その緊張と堅さも初日ならではの味わいがあります。芝居通の人は初日を観劇し、その芝居が好みであれば千秋楽を見届けて自分なりの評価をするといいますが、実際そこまでお気に入りの芝居がないのも事実です。なんでもありのこの時代、ナマモノの芝居にどれほどの価値を見いだせるのか?このあたりも当事者としてはなかなか悩ましいモノがあります。
この2日間、吉祥寺シアターに足を運んで頂いてるお客様、チョイと違うな?と思っています。実は、この吉祥寺シアターがオープンした2005年の開館公演は、トム・プロジェクトの「カラフト伯父さん」なんですよ。初代の支配人が、「混沌とした渦巻きある劇場空間を創出したい」ということでトムを指名してくれました。それから21年、地元に根ざした劇場として発展してきました。この2日間、都心で見かける客層と地元の方々がほどよく混ざり合いなんともいえない雰囲気を醸し出していました。
劇場を後にするお客様から「この芝居、何度見ても楽しめるね...又、観たい!」なんて声を掛けられるとプロデューサーとしては嬉しくなっちゃいます。息苦しい世の中ですから、せめてもの劇場に足を運んで頂き思い切り腹を抱えて笑うなり、共鳴するシーンがあれば心して感傷に浸って頂きたい...劇場は激情が渦巻く特権的な拠り所ですから。

吉祥寺シアター

