2025/02/18
【第1999回】
先週の週末は吉祥寺シアターに出かけました。今から20年前にオープンした時、こけら落とし公演に呼ばれ、鄭義信作・演出「カラフト伯父さん」、ふたくちつよし作・演出「ダモイ~収容所から来た遺書~」の二本、連続公演をしました。武蔵野市はもともと文化に理解がある地域で東京都の中でも一番住みたい街として人気があります。演劇を通してより盛り上げていこうという姿勢においらも賛同した次第です。
今回、上演された芝居も若い俳優を中心とした枠組みにコンテンポラリーダンスを取り入れ、活気溢れる吉祥寺の街をよりイメージアップしていこうという試みだったと思います。
18人の男女が身体を駆使し、あらん限り声を絞り出し演じていました。おいらも30年プロデューサーやっていますが、一生懸命、汗水垂らしてなんてことは当たり前のことです。表現の世界ほど、まして役者なんて良し悪しにどんな基準があるのかかなり曖昧だと思います。音楽、舞踊の世界はあるていどの判断がつくのですが、こと役者に関してもヘタウマなんて言葉があるようになかなか難しいモノがあると思います。
そんな玉石混交のなか、この世界で役者として生きていける人達を見いだすのもおいらの仕事です。今回、トム所属の佐々木優樹君も出演者の一人でした。ひいき目ではなく彼が一番の才気を感じました。小柄で童顔でありながらなにかやってくれそうな役者ぶりでした。
いつもながら貴重な時間を使っての観劇、ひとつでも発見があれば十分です。考えてみればこの世の中完璧なモノなんかありません。何事も発展途上だからこそ面白いかもしれませんね...
寒波襲来