トムプロジェクト

2025/02/03
【第1993回】

如月の季節がやってきました。おいらがこの世に生を受けた月です。1945年8月9日終戦前にソ連軍が満洲、朝鮮に日本との不可侵条約を無視して侵攻して来ました。おふくろのおなかに潜んでいたおいらは引き揚げ時の悪夢のような日々を感じ取ったに違いありません。そして奇跡的に1946年2月に博多港に引き揚げ誕生しました。生前、母は口癖のように言ってました。「戦争は勝っても、負けても悲劇...戦争程愚かなものはない!」なのに、今尚世界各地で争いが絶えません。いや、これは人類が絶えない限り間違いなく継続されるに違いない。

戦後80年、おいらと共に年を重ねていったこの年月感慨深いものがあります。トム・プロジェクトを創設して30年、何度となく戦争に纏わる芝居を創ってきました。何度も何度もしつこいくらい平和の尊さの声を上げても一向に戦争が止むことはありませんでした。でも、今生きてる者があらゆる手段を行使してでもアクションを起こさねばより劣悪な世界が予想されること間違いなし。

今年も戦争と平和をテーマにした芝居を4本上演します。その1本目「おばあとラッパのサンマ裁判」今日、初日を迎えます。劇場に足を運んでいただき、共に平和の大切さを感じていただければと思っています。

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如月の空

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