2025/01/22
【第1988回】
またしても訃報が入ってきました。新木安利さん。大分県中津で松下竜一、梶原得三郎さんと共に平和、環境問題に対して地道な運動を展開した仲間の一人でもあった。おいらが最初の会ったのは2006年、松下竜一さんの芝居をどうしてもやりたいということで中津に向かった。松下さんの御子息、梶原さん、そして新木さん、今この時代松下竜一さんの生き方、思想をより多くの人達に芝居を通して伝えたい旨、熱く語った記憶がある。そして2008年念願かなって「かもめ来るころ 〜松下竜一と洋子〜」を今は無き小劇場ベニサンピットの最終公演として上演した。ふたくちつよし作・演出、高橋長英、斉藤とも子さんに夫婦役を演じてもらった。もちろんご当地中津でも公演、満杯のホールであらためて松下竜一さん夫婦の生き方の素晴らしさを再確認した次第である。
その後、梶原さん共々松下竜一さんの未刊行の全集を出版したり、自ら多くの著作を出版。
いつも笑顔を絶やさず謙虚に発言される新木さんの佇まいが印象的であった。
2016年「砦」を公演した時には東京まで足を延ばし、公演の熱い感想文頂きました。
奥様からのお手紙でも「悔いのない人生だった...」と記されていました。己の信じる道、それも弱者の視点に立って行動する姿は見事だと思います。忖度なんてクソくらえ!なかなかできないことを貫いた新木さん、お疲れさまでした。新木さんの志は残されたものが引き継いでいきますのでゆっくり休んでくださいね。
春を待つ枯木