トムプロジェクト

2024/05/22
【第1894回】

新宿は相変わらずカオスの町でございます。花園神社でのテント芝居を観劇後、久しぶりに怪しい歌舞伎町を探索したのですが、まさしくいろんな国の人が入り乱れ、ホストクラブ、ガールーズバー、ぼったくりバーの客引きが路上に溢れかえっていました。今日もほいほい乗っかって、とてつもない料金を要求され泣き泣き新宿の街を後にする人が居るに違いありません。以前にも増して黒人の客引きが多いのには驚きました。彼らのバックには恐い組織が今尚存在し抜き差しならない関係になってしまうんではないかしらと心配してしまいます。

そんななか、ヒモで土俵を作りカンパ箱をおいて相撲興行を行っている集団がいました。この光景にびっくりした外人観光客が取り囲み、次から次に飛び入りで勝負を挑むのだがなかなか勝てません。今日の主役である彼はおそらくどこかの相撲部の一員に違いありません。大きな外人相手にビクトもしない強靱な身体をしていました。

30年前にも、今は無き歌舞伎町コマ劇場前広場で殴られ役を買って出る元ボクサーが居ました。「私が歌舞伎町の殴られ屋です!一分間、千円で殴り放題!どうぞ私を殴ってストレスを解消していって下さい」何人もの男がチャレンジするのだが相手はプロですから上手にかわし、なかなか倒すことはできません。でも、時折自信たっぷりの強者も登場しボコボコにされそうになったこともありました。

そんな広場も、今では通称「トー横」。自分の居場所がないという家庭での虐待や学校でのいじめなどに悩む10代の子供たちのたまり場になっています。ここから又、いろんなドラマが生まれるに違いありません...転落の道を辿るのか、ここを足場に人として成長していくのか、とにかく欲望に塗れた街には違いありません。

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歌舞伎町のパフォーマンス

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