トムプロジェクト

2024/06/07
【第1901回】

昨日は王子にある北とぴあペガサスホールに行ってきました。この北とぴあは懐かしいです。2000年に風間杜夫ひとり芝居「カラオケマン」を上演しました。あれから24年の歳月が経ったと思うだけで感慨深いものがあります。よくまあ続いたもんだと、改めてトム・プロジェクトに関わった人たちに感謝と共に、飽きっぽいと同時に、魑魅魍魎の芸能世界でおいらが良く我慢してやってこれたことに感心しております。でも、やはり決め手は芝居が好きだったんでしょうね。好きなことは少々嫌なことがあってもやれるもんです。

さて昨日の芝居、劇団印象の主宰者である鈴木アツト作・演出による「3℃の飯より君が好き」。出演者はトム所属の滝沢花野と、トムの公演にも何度か出演してもらった向井康起。

仕事から帰って来た妻、これから夜勤の交通警備に向かう夫が織りなす奇妙なやり取りが、この不穏な時代にマッチしているように思えた。不自然と思えば不自然なんだが、不条理、不自然がまかり通る現世だからこそ、妻の妊娠したお腹が凍るのも、夫の勃起したおちんちんが凍結するのもあり得ない世界として捉えることが出来てしまう。何よりも、滝沢さん、向井君の素直でリアルな演技が素敵でした。

裏金問題で端を発した政治資金規正法改正案、衆議院で賛成多数で可決されました。国民を置き去り無視した自民党、公明党、維新の政党の資質を問われる大問題だと思います。あんな姑息なこと時間が経てば忘れるだろうなんて驕り昂ぶる議員を辞めさせるには選挙でしかありません。商人に近い政治屋を選んでしまうと、今なお浮上しない沈没ニッポンが完全に沈没しちゃいますよ皆の衆。

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落日

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