トムプロジェクト

2024/06/10
【第1902回】

先週の土曜日は下北沢駅前劇場で劇団チョコレートケーキ「白き山」を観てきました。この芝居の主人公である歌人斎藤茂吉は村井國夫さんが演じる予定でした。芝居の稽古が始まって間もなく体調不良ということで降板することになりました。

急遽、緒方晋さんが演じることになり、おいらも何とか無事に初日が開くことを願っていました。観終わって思ったことは、この緊急事態でスタッフ、キャストの結束力がより強固になりいい芝居に仕上がっていました。生の芝居の恐いところは、いつどんなことが起きるかわからない中、既に決まっている日程を動かせないことです。最悪のケースは公演中止、それに伴う経費の支出は制作者が負担することになり、勿論キャスト、スタッフの皆さんにも影響が及んでしまいます。コロナ禍での公演は日々、その恐怖に晒されながらの稽古、本番の連続でした。

劇団チョコレートは過去にも歴史に基づいた人物、事象にフォーカスをあて多くの作品を上演してきました。その成果はいくつもの演劇賞を受賞していることで実証済みです。こんな時代だからこそ、過去の歴史を踏まえ未来への希望に昇華させていくことも演劇の重要な要素だと思います。

観劇後の下北沢の街は若者で溢れていました。多くの劇場、古着屋、飲食店、どこもラッシュ状態。後期高齢者はなかなかいませんな...おいらはそんなこともへっちゃらでございます。あっちゃこっちゃ覗きながら最後はjazz喫茶「はやし」で赤ワインとハヤシライスで締めました。

1902.jpg

jazz喫茶はやし

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