2024/09/13
【第1939回】
昨日は「かへり花」、相模原演劇鑑賞会で大千秋楽を迎えることが出来ました。鑑賞会の人達の芝居を楽しもうとする姿勢がより芝居を盛り上げてくれた感じがします。もともと芝居が好きで集まった団体だから当然のことなんですが、創造団体からすれば強い味方です。役者と言う生きものはどんなに誉められても、いつも不安を抱えながら舞台に立っています。そんな時、一番嬉しいことはお客様の温かい視線です。面白い、おかしいと思ったら真から笑う。心の琴線に触れれば鼻をすすりながら涙を流す。この素直な反応が、どれほど役者にとって励みになることか...東京の観客の中には、少なからず重箱の隅をつつくかのような視線で芝居鑑賞をする人が居るのも事実です。勿論、厳しい評価があってこそ芝居の質が高まるのも理解できますが、たまには己の既成概念を捨て受信機を真っ白にして芝居に接するのも新鮮なのでは無いでしょうか...
昨日上演した会館も近い将来閉館の運びとなるそうです。こんな話、全国の会館で囁かれています。奈良県橿原市にある橿原文化会館も閉館が決定されたそうです。おいらも行ったことがありますが古都奈良に相応しい素敵な会館です。どんな小さな町でも文化会館があればそこに人が集まり、モノ創りに励み、音楽、演劇、古典芸能などなどを楽しむことが出来るんです。アートの成熟度は国の未来のバロメーターでございます...その辺のところを理解してる政治家、役人が少しでも増えればと、ずいぶん昔から願ってはいましたが残念ながら未だ道半ば、いやこの国は無理かな?
大千秋楽