トムプロジェクト

2025/10/14
【第2096回】

先週の週末は、またまた連日観劇の日が続きました。11日はMyrtleArts(マートルアーツ)主催による「マクベスに告げよ」。精神科医でもある、くるみざわしんが描いた戯曲。彼が体験した精神医療の問題にメスを入れるというか、事実メディアでも取りざたされる精神病院での医療者による患者への数々の虐待。それに伴う人権侵害などなど日本の精神医療の苦言を呈する意味での問題提起劇。この難しいテーマを演出した東憲司によるチカラはかなり大きかったのではなかろうか...演劇はエンターティメントの要素も必要とされているので魅せる要素がないと、観客は舞台への集中が途切れてしまう。個性的な俳優を上手くいかしながら美術、音楽、を効果的に駆使し1時間40分上手く纏めていた。

12日は劇団温泉ドラゴン「まだ おとずれては いない」を観劇。今回は男性劇団員3人による芝居。こちらは、昨日ようやくガザでの和平の道が開かれつつあるパレスチナへの連帯をテーマにした芝居。今回の話を芝居にしようと思ったきっかけは、作・演出の原田ゆうが、パレスチナについて二人のフォトジャーナリストは対談するイベントに参加した時、参加者の一人が鞄に「FREE PARESTINE」「STOP GENOCIDE」と描かれたバッジとクロスステッチを付けているのを見て、勇気があると思ったこと。そして本人もバッジとクロスステッチを買って鞄に付け、バス、電車のなかでの反応が気になったそうだ。なかでもインバウンドで日本に来ている外国人の目。このふとした行動から芝居にしようとする経緯がドラマチックである。

すべからく、己の中でおかしいと感じたことは行動を起こす意外に、この世界は何も変わらないのだ!

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想うがままに...

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