2025/10/06
【第2093回】
早いもので、創設以来トムを支えてくれた森ちゃんが亡くなって一年経ちました。彼とは劇団GMGで出会いました。おいらは劇団の主宰者の頼みで学校公演の営業を手伝っていました。森ちゃんは劇団員になると役者として張り切っていました。「ビルマの竪琴」ではなんと主役の水島上等兵の役(ちょいと型破りの水島だったかな)もこなし劇団の中心的な役割を果たしていました。以降、営業に回り劇団拡大に貢献しました。九州公演では博多に拠点を構え、おいらが紹介した今は無き六本松スナック「ひろ」で楽しい日々を過ごしていたそうな。
トムを始めた時、森ちゃんに声を掛けました。愛されキャラの森ちゃんはスタッフ、キャストとうまくコミュニケーションを取りながら、その後の会社の発展に大きく貢献してくれました。とりわけ全国の演劇鑑賞会のブロック会合に頻繁に顔を出し、大好きなお酒を傾けながら会員さんの信頼を得ることになりました。昨年の葬儀の際も、全国各地から鑑賞会の皆さんが駆けつけてくれました。
そりゃいいことばかりではありません。芝居の制作会社なんぞは年中、博打をやっているようなものです。金銭的なことは勿論、曲者揃いのひとたちと丁々発止の綱渡りの日々の連続でした。そんな時は森ちゃんと相談しながら何とか乗り切ってきました。若い人たちにバトンタッチし、これからゆっくりできるかなと思っていたのに...でも、考えてみれば好きなことを思う存分やってきたのだから幸せだったと思います。
昨日も、あの憎めない森ちゃんの笑顔を想いだしながら焼酎で献杯。
在りし日の森ちゃん(左から3番目)