トムプロジェクト

2026/06/12
【第2192回】

朝井リョウ著「イン・ザ・メガチャーチ」読了。「Amazonベストセラー1位」「2026年本屋大賞受賞」「50万部突破」「書店の目立つところに山積み」「センセーショナルな宣伝文句の表紙帯」「SNSで話題沸騰」等々いかにも買って読まなきゃ時代に乗り遅れるなんて気分になって購入しました。正直申しましておいらの肌に合いませんでしたね。

チンタラチンタラと破滅に向かっていく過程が並行して描写されるだけ。問題提起はいいとして読者はそれでなんなのと放り出され虚しい感覚が残る気持ち悪さ。流行りの推し活と何かと問題視される信仰を重ねたテーマ性の着眼点は良しとしても、ただそれだけ。それでも救いになると作者は拘るのだけども、作家の真髄が問われるのはそのあとどう締めるのかだと思います。そしてそれが崩壊に繋がると分かっているのならそこから先を描くのが小説家たる所以ではなかろうかと思ってしまいました。

この本屋大賞なるもの過去にも何冊か読んだ体験があるのだが、おいらにとっては大賞以外の本に心揺さぶられる著作が多々あり、この賞を選ぶ方々が新刊書の書店で働く書店員の投票で決まることを知り、何か裏があるんじゃないかしらと思ってしまいました。2025年度末の全国の書店数は9,993店になってしまいました。1990年代には2.4万店あったのが半分以下。確かに時代の流れはあるにしても、出版社、書店の洞察力があってこその有能ある作家の誕生につながるものだと思っています。

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今日は曇天

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