トムプロジェクト

2024/06/21
【第1907回】

昨日は、新宿花園神社で新宿梁山泊第77回公演「おちょこの傘もつメリーポピンズ」を観劇。思えば半世紀前の状況劇場の紅テント以来、確かに紅テントから根津甚八、小林薫などを輩出してきたのだが、こうやってすでに各ジャンルで活躍している俳優がテントに一同に集まって競演するのは画期的なことではなかろうか...現代演劇、アングラ、商業演劇という垣根を取っ払っい、演劇の持つおもしろさを味わって貰う良い機会かも知れない。

中村勘九郎の明瞭な台詞回し、さすがに歌舞伎界で鍛えられた技量はなかなかのものである。劇中、花道から観客であるおいらに肩に手を掛けられ「お若いですか?」と問われたので「その通り!」と答えました。もう少し問答が続くと、おいらも昔取った杵柄、じゃあやってやろうじゃないかと思わず舞台に上がりそうでしたよ。

ニヒルを貫く豊川悦司、独白に情念を吹き込む寺島しのぶ、二幕登場いきなり颯爽とカラオケマンさながら歌いながら登場する風間杜夫、奇態ぶりを発揮する六平直政。キャスティングが上手くはまっていたのではなかろか。先日亡くなった唐十郎さんの作品がいろんな形で上演され唐さんもきっと喜んでいるに違いない。

終演後、杜夫ちゃんと軽く一杯。今年、後期高齢者になったばかりの75才もなんのその、舞台上の元気そのまま美味しそうにお酒を飲みながら話に花を咲かせておりました。

今年9月~10月に上演する新作、風間杜夫ひとり芝居「カラオケマン ミッション・インポッシブル~牛山明、バンコクに死す~」が大いに楽しみである。

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新宿花園神社テント公演

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