2025/11/14
【第2108回】
トム・プロジェクトを共に走って来た森康次が亡くなって1年になります。今でも、あちらこちらで森ちゃんのおもろい逸話が語られています。お酒が入るといじられ役としての役者振りもなかなかのものでした。一昨日、森ちゃんの奥様である森ひとみさんの芝居を観てきました。劇団菊池第16回公演「いにしえの風に たゆたうと風りん」。ひとみさんは劇団GMGで森ちゃんと出会いました。劇団では看板女優として長い間活躍し、結婚を機に一時女優業を休んでいましたが息子さんが成長するにつれ復活。この日の芝居も、急遽依頼され出演したのですが、台詞、表情、しっかりとした表現で芝居を盛り上げていました。森ちゃんも喜んでいるのでは...ここまで来たら好きなことを徹底的にやり尽くすしかないでしょう。
芝居を観た後、千歳烏山に足を伸ばし久しぶりにジャズ喫茶「RAGTIME」を訪問。
1978年にオープンした老舗の店。古びたビルの3階まで上がる急階段に先ずは一苦労、店内は47年の歴史を感じる佇まい。煙草のヤニで変色したビルエバンス来日時のポスターが天井になんとかしぶとく貼り付いている。3000枚の年季の入ったレコードとオレンジ色ベースの温かい照明に包まれた木造りの店内がなかなかのもんですね。この日、なんと浅川マキのレコードが流れてきた。1971年大みそかに新宿紀伊國屋ホールでのライブ盤、いやいや懐かしいな...彼女の亡くなる前年、2009年年末に新宿ピットインでのライブ姿を今でも鮮明に覚えている。1970年前後、当時の新宿文化を象徴するアングラシンガーの女王的な存在でした。こんなレコード聴いていたら、またまた昭和が甦る。

昭和の匂い

