トムプロジェクト

2024/08/19
【第1929回】

週明け、今日も相変わらず暑い。外歩きキョロキョロ、ウロウロ大好き人間なのだが、この猛暑、そして後期高齢者となれば少しは躊躇してしまいます。となれば、クーラーを友にして搔き集めた様々なジャンルの音を嗜みながら読者三昧の日々となりますね。

昨日も九段理恵さんの「東京都同情塔」を読了。文学もここまで来たかという感じ。あらゆるクリエーターが戦々恐々としているAIをも駆使して書き上げた作品。

コロナ禍の東京オリンピック開催からヒトの生命について、国立競技場と相対するホモミゼラビリス(同情される人達)を収容する東京同情塔の建設に向けた建築家にフォーカスをあて、街と建築を軸に、あらゆる方向から価値観を揺さぶるやり取りの緊迫感とその中に伺える未来への希望を描きたかったのかな...それにしても、この言葉の選択、展開、ある意味読者を選んだ作品かもしれません。いや、既成の文学に対する挑戦...いずれにしてもカルチャーは何でもありの世界です。

でも、やはり従来の文学を読み返すと、その時代の風景、人間の所作、揺れ動く感情の機微がとても愛おしく感じられます。古典から近代、現代、生きてるうちになんでんかんでん貪りつくすように楽しんでこその人生ですたい。

勿論、野球好きなおいらにとっても夏の甲子園、メジャーリーグの試合もちらほらと観ています。一昨日の早実と大社の一戦は見応えがありました。延長タイブレークでの両軍の作戦、そしてあとは選手の微妙な心の動き、まさしく筋書きのないドラマに酔いしれてしまいます。

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猛暑の中のサフランモドキ
花言葉~新しい始まり~

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