2025/08/15
【第2072回】
今日は終戦から節目の80年。いつものようにメディアは一斉に戦前戦後の記録映像を流し、平和の尊さを訴えています。その中でも、戦争体験者が少なくなりこの事実をいかに次世代にバトンタッチしていくことへの難しさを訴えています。方や、非常識極まりない世界指導者による核戦争の危機、これは安穏としてはいられない案件だと思います。夏祭り、野球観戦、旅行、家族友人との楽しい団らん...それらが一瞬にして消失してしまう危うさのなかで生きていることをもっと自覚する必要があると思います。一発の原子爆弾で広島、長崎が地獄絵図を呈した惨状を考えれば当然です...なのに日本でも核を持つ必要があると主張する政党の支持者が増えてることに、これまた驚きです。それにしても20代~50代のこれからの日本を担う人たちがSNSを通じて熱狂してる姿に、あのナチスの悪夢が重なってきます。
昨日は、よみうり大手町ホールで「WAR BRIDE~アメリカと日本の架け橋 桂子・ハーン」を観劇。戦争花嫁として渡米した女性の実話をもとにしたストーリー、当時占領者であるアメリカ兵との結婚がいかに勇気を要し、渡米後も幾多の困難を乗り越え人を愛することの大切さを若い役者さんがピュアな演技で伝えていました。
トム・プロジェクトも今年は戦争・平和に関する芝居に徹しました。2月に上演した「おばぁとラッパのサンマ裁判」、今月末から公演する「鬼灯町鬼灯通り三丁目」、11月公演「五十億の中でただ一人」、これからも演劇を通じてしつこく戦争の不条理を伝承していきたいと考える80年目の8月15日でした。
戦後80年目の空